オープンアクセス出版の歴史 
  雑誌価格高騰への対抗策として始まった



1970年代
海外の学術雑誌が、毎年値上がりするようになる。


1980年代
さらに雑誌価格は高騰し、世界中の大学図書館や研究機関付属図書館で学術雑誌の購読維持が困難に。
アメリカではSerials Crisisと呼ばれ問題化。

1990年代
学術情報の流通を保つため、シリアルズ・クライシス対策を模索。
  複数機関が共同で出版社に価格を交渉(電子ジャーナルのコンソーシアム)
  
著者払い方式によるオープンアクセス出版の登場
  大学図書館で大学職員の論文を無料公開(機関リポジトリ)

  出版社が電子ジャーナルの多タイトルパッケージ販売を開始

2000年代
オープンアクセス専門の出版社が出現。
オープンアクセスの「ハゲタカ出版」登場。

2010年代
大手出版社のオープンアクセス参入が始まる。

有料購読式の海外雑誌は、コンソーシアムやパッケージ契約でも毎年価格が上昇。
シリアルズ・クライシスへの有効な対策はまだ無い。




【参考】

1) Kakoli Majumder .“若手研究者のためのオープンアクセスガイド”.エディテージ・インサイト.http://www.editage.jp/ (参照2017-10-31)

2) 佐藤 義則.“シリアルズ・クライシスと学術情報流通の現在:総括と課題”.情報管理.2010.53(12).p680-683 .https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/53/12/53_12_680/_article/-char/ja/ (参照2017-10-31)

3) 時実 象一.“オープンアクセス運動の歴史と電子論文リポジトリ”.情報の科学と技術.2005.55(10).p421-427.
.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jkg/55/10/55_KJ00003709254/_article/-char/ja/ (参照2017-10-31)

4)国立大学図書館協会 学術情報委員会 学術両方流通検討小委員会.“オープンアクセスジャーナルと学術論文刊行の状況-論文データベースによる調査-”.平成25年度調査報告.2014.p5-6.
http://www.janul.jp/j/projects/si/gkjhoukoku201406a.pdf (参照 2017-11-30)