ハゲタカ出版とは?
Predatory publisherPredatory journal
 オープンアクセス(OA)学術雑誌を標榜し、お金さえ払えば正式な学術論文として掲載する悪徳出版。
 論文処理料(Article Processing Charge: APC)を得る目的で、まともな査読をせずに、論文をOAに掲載する。

 2012年ごろから悪質なOA出版が増加し、現在は
1,000誌以上といわれている。1)

 SPARC Japan(国立情報学研究所の国際学術情報流通基盤整備事業)が2013年末に行ったアンケート調査では、OAに掲載された日本の研究者の論文の約11%が、ハゲタカ出版と指摘されているジャーナルでの掲載だった。
2)

ハゲタカ出版とは、このようなオープンアクセス出版  

 ■掲載費用(APC)を明示しない。
 ■高名な専門家を、無断で編集者リストに掲載。
 ■有名出版社・有名雑誌を模倣したロゴや誌名を使用。
 ■審査前に料金を請求。
 ■偽りのインパクトファクターを表示。
 ■参加費を得る目的のハゲタカ学術集会を開催。
 ■メールアドレスが知られると、大量のスパムメールが送られてくる。
 ■DOIを模した識別子を導入。



【参考】

1) ペリプラノン.“オープンアクセスジャーナルの光と影”.Chem-Station.https://www.chem-station.com/blog/2013/12/post-588.html  (参照2017-11-24)

2) SPARC Japan OA(オープンアクセス)ジャーナルへの投稿に関する調査ワーキンググループ.“アクセスジャーナルによる論文公表に関する調査”.平成26年5月https://www.nii.ac.jp/sparc/publications/report/pdf/apc_wg_report.pdf p22-23(参照2017-11-24)

3) admin.“論文著者が注意したい、悪徳オープンアクセス出版社に引っかからないためのチェックポイント”.ワイリー・サイエンスカフェ. http://www.wiley.co.jp/blog/pse/?p=31662(参照2017-11-24)

4) 栗山 正光.“ハゲタカオープンアクセス出版社への警戒 ”.情報管理.2015.58(2).p92-99
https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/58/2/58_92/_html  (参照2017-11-24)

5)John Zepernick, MS and Chad Musick.“ハゲタカ学術集会を避けるには”.Think SCIENCE.
https://thinkscience.co.jp/ja/articles/avoiding-predatory-conferences.html (参照2017-11-24)

6) admin.“研究者にスパムメールを送りつける出版社の多くは「ハゲタカ出版社」ワイリー・サイエンスカフェ.
 http://www.wiley.co.jp/blog/pse/?p=32216 (参照2017-11-24)

7) 国会図書館.“学術出版の世界で成長を続ける闇経済 DOIを模した識別子”SOI”まで登場(記事紹介)”.カレントアウェアネス. .http://current.ndl.go.jp/node/30545  (参照2017-11-24)